華谷忍の妄想科学哲学

日々妄想した「もしこうだったら」「実はこうなのでは?」ということを徒然なるままに。非科学的であろうとも考えてみる。がモットー。

未来が過去を規定していると考えたら・・・?[7]

『華谷忍の妄想科学』。

 科学的に正しくないことであっても、「こう考えたらどうなるのかな?」ということをただただ書き綴っていきます。

 

 これを読んで、考えることって楽しい。って思ってもらえればうれしいです。

 

 今回は第7回。最終回です。

 前回からの詳細な考察を経て、私がどう結論付けたのかについて述べていきます。

↓前回の記事↓

shinobu-hanaya.hatenablog.com

 

↓それ以前の流れが気になる方はこちら↓

未来が過去を規定していると考えたら・・・?[1] - 華谷忍の妄想科学哲学

未来が過去を規定していると考えたら・・・?[2] - 華谷忍の妄想科学哲学

未来が過去を規定していると考えたら・・・?[3] - 華谷忍の妄想科学哲学

未来が過去を規定していると考えたら・・・?[4] - 華谷忍の妄想科学哲学

未来が過去を規定していると考えたら・・・?[5] - 華谷忍の妄想科学哲学

 

【目次はこちら】

 

 本書で取り上げた4つの仮定の中で一定の妥当性があると結論付けた仮定は以下の通りです。

 

《一定の妥当性があると結論付けた仮定》

①時間の果てにあるものは「無」である。
③時間は無限に続くので終わりはない。
④ 時間は途方もない未来まで行ったら、我々にとっての途方もない過去に戻る。

 

 要するに、「神」だとかそういう人知を超えたような存在について考えを巡らせない限り、あらゆる可能性を簡単に否定することはできないし、完全に否定されるまでは、理論的に考えて明らかな100%の欠陥がない限りは、ある程度説明ができてしまえば「一定の妥当性がある」と考えてしまっても差し支えないのでは。と私は考えるわけです。

 

〈結論〉

 本書として、“「未来が過去を規定している」とのテーマ”について考えたときに得られた結論や可能性について、一つにまとめて締めくくるのであれば、

 『「未来が過去を規定する」との考え方は、一定の妥当性を有している』

 ということになるといえます。

 

 ここまで、私個人の論として皆様に問いを投げかけ、考えてきましたが、実は「未来が過去を規定している」との考えは、現実の最先端の物理学(正確には量子物理学の世界)の中でまじめに議論をされていることです。ここまで敢えてそのことは持ち出さずに、考えられてきましたが科学世界で議論をされているテーマであることは事実なのです。


 物理学の専門誌「フィジカル・レビュー・レターズ」に掲載された研究によると、量子の世界では時間の流れが一方通行ではなく、過去から未来、未来から過去へと流れるという。言い換えれば、未来の事柄が、過去に影響を与えているということになる。これを我々の世界に当てはめると、現在の自分の行動は、未来の自分の決断に影響を受けている(※より引用)との考え方があるのです。


 さらに、ワシントン大学のケーター・マーチ教授らは、量子の状態を測定した後に結果を隠し、その結果を2つの方法で予想する実験を行った。すると、時間が過去から未来へと一方的に流れるという一般的な前提での予想は半分ほどの的中率であったのに対し、時間が過去と未来どちらへも流れるという前提での予想は的中率が9割を超えた(※より引用)との実験結果もあるそうです。


 これらは、我々のように量子について専門的に研究していない人々には想像もつかないような高度な数学を持って計算され、議論されている世界です。しかし、ここで私は一つ言いたいことがあります。

 

 日常に疑問を感じて哲学的に考えて導く出すことができた結論が、最先端の量子物理学の世界で大真面目に議論されていることと同じことだった。というこの結果それ自体が、面白いとは思いませんか?ということです。

 

 決して、哲学的思考が優れているとか量子物理学が優れているとかそういう問題ではなくて、まったく違う学問の分野から全く違う考え方でアプローチを書けたはずなのに、まったく同じような考えにたどり着いたわけです。これを非常に面白いと思っていただいた読者のあなたは、ある意味卑屈かもしれません。

 しかし、この考え方をできるということは、非常に大きな武器であると私は考えます。

 

 未来が過去を規定していると考えれば、過去にとらわれることなく生きるかもしれませんし、逆に未来に過去が規定されているということは自分ではどうやっても今を変えることができないと考えて逆に気を病んでしまう可能性もあります。

 時間についてはいろいろな考え方がありますが、まだこれといった結論は出ていません。おそらく、科学者はそこをひたすらに突き詰めていくのだろうと思います。皆さんも、日常普通だと思われていることに疑問を感じて考えてみてください。

tocana.jp

 

 

以上で「未来が過去を規定していると考えたら・・・?」 について終わろうと思います。

読んでいただきありがとうございました!

 

次のテーマも読んでいただけると嬉しいです。

 

華谷 忍

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